無事着地。
「って、こんなバカな魔術があるか!」
事実の上では感謝すべきトコロだが、
こんなコトは信じられない。普通なら。

…何故だろうな。
こんなコトが信じられるようになったのは

モシカシたら、


「お前に出会ってしまったカラかもな」


有難う…。


「え?何か言った??」
「いや、何も」


「でも顔が笑ってるゾー?気持ち悪ーい」

これには心の中で結構傷付いた大賢者でアッタ。平然を装ってるケドね。



まァ、とりあえず城から出た二人…

「ねェ、大賢者??」にっこり笑った眞王さんと
「なんだ」困り果てた顔の大賢者さん


「何処に行くの??」
二人の最大の課題はコレだった。

「貴様が言い出したんだろうが」
行き先がまったく決まってない。

「だってェ、具体的には考えてなかったんだもーん」
「威張るな」


…二人の喧嘩は長々と続いた。
まァ、いつも最初に折れるのは大賢者の方だケド。

「あーもー!わかったから泣くなッ!」
「う〜だぁってェ〜」
「私が悪かった。すなかったな」
「…ん。オレもッゴメンね?」

そうして、眞王はさっきよりも笑顔に。
大賢者は、いつもよりもやさしい顔になったのでしたッ。


喧嘩するほど仲良くなるッて、いわないっけ?



「…結局何処へ行くんだ?」
「ん〜。あ!」

「なんだどうしたなにがあった」
驚いてるふりして棒読み。

「のどかわいたなァ〜」

確かに、疲れたからな。

「じゃァ、飲み物買いに行くか?」
「よし!第1の旅は、潤い求めて羊突猛進スペチャルだ!」

旅というほどの事ではないだろう…。
その上わけがわからん
「つーかスペシャルだろう」
しかも何がスペシャルなんだか。

「いーの!」
こうして二人は、第1の旅に出かけたのです。

「で?何を飲みたいんだ?」
「ん〜とね、ん〜とね…」
真剣に悩んでいる様子の眞王。

「…決めないのなら私が決めようか」
にやっと笑った大賢者。


「だッ!駄目だ!」
なーぜー

「だって、大賢者の飲み物の趣味って絶対ヘンだもんッ!
青ーいヤツとか、黄色ーいヤツとか赤ーいヤツとかッ。
お前はそこらへんの電柱に付いてるライトかァ!」

「貴様こそッ!橙色のヤツとか黒いヤツとか!
いつかそこらへんにいるシッポを使って跳ねてるトラになるぞ!」



君達たいして変わらないんじゃないか?つーかどうしてそんなモノしってるんだ。
この世界には信号もDI*NYの〇ィガーもないだろうに。


「むむむゥ〜!」
「もう喧嘩する体力ないだろ」
「……にゃッ」
「間をとってお茶はどうだ」
「にゃッ」

実は最初からお茶が飲みたかった大賢者。
やはり、大賢者の方がちょっとうわてだった。

「高いな」
「…うん」

ちょっとオバチャン、あんたボッタクってなーい?!


「はァ?あんたねェ、ココのお茶を何だと思ってんのッ?!
最高級の茶葉を最高の環境で管理して―」
その後はわけのわからない専門用語の羅列の嵐。

つーか、私達は大賢者さまと眞王さまだぞ?!
なんという言葉の遣いかた。
クライストが聞いていたらどうなっていたことか…。

「ちょっとオバチャン!オレ達は…もごッ」
「すみませんでした!では」

え?まだ話の途中ッ…。
だが二人は止める間もなく走り出していた。

「ぷはッ。なにするんだよ大賢者ッ!」
「お前は馬鹿か?!いや、聞いた私も少し馬鹿だな。
ココでばれたら確実にクライスト達が来て連れ戻されるぞ!
きっと捜索願いを出してるからな」

「あ!そっか…」

「さっきの人は知らなかったからよかったけれど、
今度からはそうはいかないだろう。…困ったな」

「ん〜。あ!」
眞王の何かを閃いた顔。

嫌な予感…がするんですケド!




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